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OAC 社団法人 日本広告制作協会
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■経営部会セミナー

小池龍之介和尚の「実践マインドフルネス入門」

本日のセミナーは、「顧客を熱狂に導くマーケティング戦略」について講師に潟gライバルメディアハウスの高橋 遼氏をお招きして開催。同社は、顧客の「熱狂」をキーワードにBtoB・BtoC両面にて活動されています。また、「熱狂ブランドサミット」を開催しゲストスピーカーにマーケティングの実例などを語ってもらうイベントも実施しています。

さて、現在は「情報過多」の時代。皆さんの使うスマホでもロックを解除し、使用する数は1日80回。
それだけ情報収集に費やしていたりするわけです。しかし、その殆どは見過ごされ、スルーされています。

“環境の変化によってマーケティング戦略を適応していかなければならない”

従来のマーケティングは、商品などを「知ってもらい」→「興味を持ってもらい」→「比較検討して」→「買ってもらう」という側面に比重を置いていきました。
つまりお客様に、買ってもらうための戦略だったわけです。

熱狂マーケティングの考え方は
“購入いただいたお客様に、好きになってもらうにはどうするか”

買ってもらってから、その購入されたお客様がホントにその商品なりをもっと好きになってもらい、他の人にも勧めたくなることを考えていきたい、と高橋氏。

顧客との関係で、購買層の幅が広く、売上も見込める層に向けて施策を取ろうと思うのが本当に良いのかどうか。売上を支えてくれる層が第一でいいのかどうか。

昨年度の経営部会セミナーでサトナオさんも語っていたように、

“2割の顧客が8割の利益をつくってくれている”

“購入者に、よりその商品なりを好きになってもらい「熱狂顧客」と「熱狂的推奨者」になってもらいたい。”

例えば、と高橋氏は語ります。「うちの会社の入っているビルの1Fにコンビニがあります。もちろん利用します。でも、その店が引越ししたからと言って、同じ系列のコンビニを探していくかといったら行きません。近くにある別のコンビニでいいわけです。近くて便利だからで、特に愛着は持っていないんですね」

色んなお店や商品があって、あそこで買いたいとか、あのお店だから楽しいとか、あの人に会えるからとか、愛着や信頼という情緒的・感情に訴えてくる関係を築いていくべきだと思います。

  • *うちの協会でも、各部会の後に懇親会をしますが、店選びが一苦労。人数が減るとその分お金を取るところが大半だし、美味くても接客が悪いから二度と行きたくないとか、毎回大変。でも、その中でいろいろと融通を利かせてくれて、味はまあまあでも接客が気持ちいいからまた行きたい!そんなお店もあります。でもそこまでになるには、こちらも何度となく通って関係をつくってきたからという側面もあります。
    お互い様ですが、お店側の努力はまだまだ出来る余地はあるってことですね。そうなれば、こちらも苦労することは無くなってくるんですから。

そして、顧客の期待を超えられるかどうかも大事な側面です。

  • *先ほどのお店選びの件でいうと、部会に参加したメンバーから「あそこのお店の電話番号教えて!」と、時折連絡があったりします。そのメンバーも感じの良さを共有しているんですね。だから別の仲間を連れてまたそのお店に行く。ファンがファンをつくっていくわけですね。

この後、高橋さんは企業の熱狂マーケティング戦略の事例について語ります。

ある企業はtwitterを有効に活用し、そこで顧客を「褒め・認め」・使用する機器のトラブルのコメントに は「助け舟を出し」・ある顧客がその機器を壊しちゃった!とつぶやけば、その顧客がtwitter上でその 機器を本当に好きで使用している投稿を繰り返している方だと知っているので「愛用していただいている ので代わりの機器をお贈りします」と“感動”させることも。

またある地ビールメーカーの事例を紹介しました。
そこではネットのオンライン上で飲み会を実施したり、オフ会でのイベントでファンとの交流を図っています。
代表の方は「僕らが本当に面白がらないと、お客さんが面白がってくれない。ビールはしょせんビール。
たかがビール。でもそのたかがビールに超楽しいエピソードがあったら、お客さんも幸せなったり、愉快になったりすると思う。そう思うようになってから、僕らは「ビール製造業」から「ビール製造サービス業」になった」 と語っています。

また、1000人規模のオフ会も社員自らが準備し、1泊の熱狂的ファンの交流になるそうです。

さて今まで使ってきた「熱狂」ですが、何を持って「熱狂」と言うか、その尺度はどう決めているかですが、

このような基準を設けています。
また推奨者の基準は以下の通りです。

そして高橋氏は、これからの経営戦略についても「熱狂」をキーワードに以下の画面で説明されました。

既存顧客のうち、熱狂的なファンを大切にし、そのファンが商品のみならずそこで働く社員の皆さんをも 好きになってもらえたら・・・。会社に愛着が持てる・信頼できる人間関係がある会社である・そこで働くこ とが楽しい・お客様の気持ちに本当の意味で副える・そんな、自分が顧客として感じていることを 会社=お店として考えていくと、経営的な側面として捉えられるのではないでしょうか。そんな文化を 会社に根付かせていけるかも今後考えていくべきなのかもしれません。

今回も示唆に富んだセミナーとなりました。
高橋さん、ありがとうございます。

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