教育現場と制作現場をむすぶ情報交換会 2014 クリエイティブの未来に向けて 教育の試みと課題

小学校図画工作・中学校美術・高等学校美術・
制作系学部専修/専門学校・
美術・芸術/制作系学部大学・
制作業界の各層での試みと課題

◎開催主旨

日本広告制作協会(OAC)は、1973年の発足以来40年に亘り、コミュニケーション・デザインの振興を通じて、わが国の教育・文化の向上及び産業・経済の発展に貢献してまいりました。そして2012年、公益社団法人として新たな一歩を踏み出しています。
OACでは部会ごとにさまざまな活動を展開しています。その内の一つ、教育支援部会の活動の一環として不定期に行ってきた、「教育現場(美術/制作系学部のある大学・制作系学部のある専修/専門学校)と制作業界を結ぶ情報交換会」は、社会の変革のスピードに合わせ、年一度の定期開催となり、本年はその5年目の節目を迎えます。

この5年間を通して、それぞれの業界の、多様な試みや課題を情報交換してきました。そして互いがその情報を持ち帰り、教育機関は教育現場で、制作現場は人材育成に活かしています。
「教育現場と制作現場を結ぶ情報交換会」を企画するにあたり、たびたび話題にのぼる疑問があります。世界でも類をみない超少子高齢化・低成長時代・IT化・グローバル化と変革している時代に、小学校・中学校・高等学校の教育機関では、どのような試みがおこなわれているのだろうか、課題をもっているのだろうかということです。
そのような背景の下、教育支援部会では試みの一つとして、3年前から中学校美術の授業においてサポート活動を行っています。また、昨年には、東京都美術研究会の夏期研修にも講師として参加しました。それらは、自分たちが過去自ら生徒として体験し抱いてきたイメージとはかなり異なるものでした。「子供たちに与えられる一つの課題に対して、制作に必要とされる時間が長いという現状」、「昭和26年〜36年(自分たちが学んだ時代)は、中学2年の図画工作の授業が70〜105時数あったが、現在は35時数に減っている」、「想像を遥かに越えて、子供たちの創造性を伸ばすために努力し、新しい授業に挑戦している先生がたくさんいる」等、多くのことを学びました。
このような、小学校・中学校・高等学校における「課題・試み・情熱」を、専修学校/専門学校・大学のみならず、実業界も共に考え、生涯教育といった観点からも人材育成に努めることが、それを受け止める側の責任でもあると考えています。

この5年の節目に、まず、小学校・中学校・高等学校の、「課題・試み・情熱」をしっかり受け止めたいと考え、今回は、わたしたちの業界に縁の深い図工美術系の教育機関の方々にお声をかけさせていただきました。
OAC教育支援部会では、今後、このような試みを継続していきたいと考えています。初回となる今回は、小学校・中学校・高等学校・専修/専門学校・大学・制作業界の各層の現状紹介を兼ね、それぞれの試みと課題を共有することから始めたいと思います。クリエイティブに関わる各層が一堂に会して語り合う、これまでにない有意義な場となることを確信しています。

これからの日本経済を牽引するための重要な役割を果たすであろう、コンテンツ・デザイン・クリエイティブの発展のためにも、子供たちや日本の未来のためにも、是非この機会を活用し、そしてご協力、ご参加くださるようお願い申し上げます。

◎主催

公益社団法人 日本広告制作協会(OAC)