
考え抜かれた言葉とビジュアルが、社会と響き合う瞬間を。
「学生広告クリエイティブアワード」は、
広告表現を通じて社会課題や企業のメッセージと向き合い、
自らの視点で“問いを立て、伝える力”を育てることを目的に開催しています。
表現の完成度だけでなく、その裏にある企画力・論理構成・社会へのまなざしにも重きを置き、
広告づくりの本質に迫る経験の場として、
次世代クリエイターたちに広く門戸を開いています。
グラフィック部門の考え方(課題形式変更について)
本年度より、学生広告クリエイティブアワード・グラフィック部門では、これまでの「ポスター制作」から「新聞広告の制作」へと課題形式を変更しました。この変更は、見た目のインパクトやビジュアルの美しさだけではなく、「伝えるためのロジック」「情報設計の力」をより重視するという意図に基づいています。ポスターは表現の自由度が高く、感覚的・芸術的なアプローチも可能ですが、新聞広告は限られたスペースに何をどう配置し、どんな順序で伝えるかという構成力が求められます。さらに、社会的文脈やターゲット、メディアの特性までを読み取ったうえで「何を伝えるべきか」を設計する必要があります。
広告はアートではなく「伝えるためのデザイン」である――。その本質に、いま一度向き合ってほしいという思いから、新聞広告というメディアを今年の課題としました。皆さんの“伝える力”と“考える力”に期待しています。見る人の心に届く「伝える力」があるかを重視します。
● 評価の3ポイント
① メッセージの明確さ:誰に、何を、どう伝えたいのか、
その意図が一目で読み取れる設計になっているか。
② ロジックと構成力:ビジュアル・文字・余白・配置などが、感覚任せではなく、
伝える目的に沿って整理されているか。限られたスペースの中に、構造的な思考があるかを見ています。
③ 社会との接点:広告としての「公共性」「社会的まなざし」「問題意識」があるか。
自分の表現ではなく、社会に向けた提案としての“問いかけ”が感じられるかを評価します。
映像部門の考え方
映像部門は、「伝える工夫」と「見せきる力」を試す、自由度の高い表現領域です。動画広告は、時間・音・動き・言葉といった複数の要素を組み合わせてストーリーを組み立てるメディアです。視聴者の関心を引きつけ、飽きさせずに、限られた尺の中でメッセージを伝えきる構成力が問われます。この部門では、技術の巧拙以上に、「何をどう伝えるか」というアイデアと構成の明快さを重視します。ユーモア・感動・驚きなど手法は問いませんが、目的やターゲットに照らして、なぜその表現なのかが伝わってくる作品が高く評価されます。また、動画はシェアされる可能性のあるメディアです。見た人の心に残り、誰かに伝えたくなるような「共感」や「余韻」も重要な要素です。広告映像は、つくる側の自己表現ではなく、伝えるための“仕掛け”です。その視点を持って、あなたならではの伝え方に挑戦してください。
● 評価の3ポイント
① 伝えたいことが明確か:動画の中で「何を伝えたいか」が冒頭から明確に見えているか。
ターゲットや課題に対して、ぶれない主張や一貫した意図があるかを重視します。
② 構成と展開に工夫があるか:限られた時間の中で、どう見せ、どう終わらせるか。
ストーリー展開・テンポ・映像と言葉のバランスなど、「最後まで見せきる設計力」が問われます。
③ 見た人の心に残るか:見る人の共感を生む“引っかかり”があるか。
感情・余韻・驚き・ユーモアなど、記憶に残る表現や「伝えたくなる力」も評価対象です。
主催 公益社団法人 日本広告制作協会(OAC)
協賛 全日本空輸株式会社(ANA)
株式会社 明治
後援 一般社団法人 日本新聞協会
2025年の募集について
今年も学生広告クリエイティブアワード、募集開始です。
今回は株式会社明治様、そして全日本空輸株式会社(ANA)様の2社に課題を提供いただきました。
いつもは課題提供企業を3社としていましたが、今回の明治さんの課題は2商品(きのこの山と、たけのこの里)を扱ったもの。
そしてANAさんは同じく2商品(イスタンブールもしくはストックホルムに行きたくなる広告)となりました。合計すると4商品。
ということで今回は、両企業とも『どっちの商品を選ぶか』もしかすると『どっちも派』もあるかもしれませんが、食べながら、そして現地のことを調べながらトライしてみてください。
若い世代ならではの新鮮なアイデア、表現を期待して、ご応募、お待ちしています。
なお、以下の点も念頭に置いて取り組んでみてください。
〇 広告はなかなか観てもらえません。想いはあってもなかなか届きません。
〇 あなたは企業の想いを一緒に考え、どうやったら届くかを考える表現者であり相談相手。
〇 生活者として企業からの想いを受け取って「うれしい」・「何かいいな」には理由があるはず。
〇 表現を考える前に、企業や商品、ターゲットのことを本気で考えてみましょう。
また過去の全体総評もぜひお読みください。
https://www.oac.or.jp/news/2264/ (2024年度)
https://www.oac.or.jp/gakusei_award2023/prize.html (2023年度)
募集期間
2025年9月1日(月)~11月14日(金)
応募資格
学生(高校・高専・専門学校・大学・大学院等に在学中の学生の方)
応募規定
出品料は無料。応募点数に制限なし。グループ応募も可能。
応募用紙(エクセル)に必要情報を記入しメールに添付してください。
応募方法
● グラフィック部門(今回は新聞広告での募集となります)
・新聞15段(サイズは天地511mm×左右378mm )
・カラー・モノクロ 共に可能(カラー設定はCMYK)
・制作したPDFデータをお送りください。余分な部分は省きデータ量はできるだけ軽く制作してください。
・大容量ファイル転送サービスをご利用の場合はダウンロード期限を長めに設定してください。
● 映像部門
30秒以内(ANA作品の場合は縦「9:16」サイズ)の作品に仕上げ、You tubeに限定公開にてアップロード、作品のURLを応募用紙(エクセル)もしくはメールへ記載し応募ください。
応募先
公益社団法人 日本広告制作協会(OAC)
メールには以下の内容をご記入のうえ、ご応募ください。(グラフィック・映像 共通)
1.件名欄:学生広告2025
2.応募用紙(エクセル)に必要情報を記入の上、添付すること。
なお、エクセルを使用できない場合は、メール本文に下記の内容を記入してお送りください。
(1) グラフィック部門・映像部門の区別
(2) 企業名
(3) 作品題名
(4) 氏名・学校名・学年・住所(郵便番号からご記入ください)・メールアドレス・連絡先(携帯番号等:宅配便送付時のみ使用)
※学校単位での応募の場合
応募用紙(エクセル)を必ず使用してください。なおその際に、シートで課題提供企業ごとに分けてください。
大容量ファイル転送サービス等ご利用の場合、作品のファイル名に応募用紙記載の作者名を必ず記載し、誰の作品かわかるようにお願いします。メールや住所は学生個々人に直接伝わるようにする場合は個々のものを、教員の方が全て取りまとめの場合は、教員の方のメールアドレスと学校住所のみで構いません。
2025年の課題
全日本空輸株式会社
課題:「ANAでイスタンブールもしくはストックホルムに行きたくなる広告」
今年から新たに就航を開始したANAのイスタンブールまたはストックホルムへの直行便で旅に出たくなるような広告を制作してください。海外旅行への関心が薄れていると言われる現代において、皆さんの創造力を活かし、単なる目的地紹介に留まらない、旅の持つ本質的な意味や魅力を伝える広告を期待しています。
【参考URL】
・コーポレートサイト https://www.ana.co.jp
・ANA公式YouTube https://www.youtube.com/@blueskynews7192
・インスタグラム https://www.instagram.com/ana.japan/
・TikTok https://www.tiktok.com/@ana_allnipponairways
・X https://x.com/ANA_travel_info
・イスタンブール紹介動画 https://www.youtube.com/watch?v=9HFuK9uuoo8
・ストックホルム紹介動画 https://www.youtube.com/watch?v=ex3RHYJeEqA
・ストックホルム紹介動画 https://www.instagram.com/reel/DJtWY40pg_E/?hl=ja
・ストックホルム・イスタブール便情報https://www.ana.co.jp/ja/jp/international/area/europe/arn/promotion/
【注1】映像部門に関して縦「9:16」サイズで、秒数は最大30秒としてください。TikTokやインスタグラムのリール想定サイズでの制作となります。
【注2】グラフィック・映像部門ともに、ANA公式ホームページ・SNS上の画像、映像はご使用いただいてもかまいません。
株式会社 明治
課題:未来の「どっち派!?」のカタチを表現した広告
2025年度「きのこの山」は50周年を迎えました。
そして、4年後の2029年には「たけのこの里」が50周年を控えております。
2025年明治では、「きのこの山」・「たけのこの里」のテーマを「どっち派は、変わる。」としました。
今までいくどとなくどちらが好きかと議論されてきた「どっち派?論争」ですが、
環境や体や心の成長などにともない、「どっち派は、変わる。」はず。
きのこ派の皆さんは、たけのこの里を。たけのこ派の皆さんは、きのこの山をあらためて食べてみて、
今のあなたは、本当は「どっち派」なのか、そして「きのこの山」「たけのこの里」のどっち派はどのように進化していくのか?
味わいながら、じっくりと考えてみてください。私は変わらず「きのこの山派」、いやいや私は「たけのこの里派」、
あれ?私は好みが変わった!あれれ、私は「どっちも派」になっている…。
皆さんの中にも変化が起きているかもしれません。
皆さんの描く「どっち派!?」(どっちかに絞って推してみるのもあり、両方を出して表現するのもあり)を
「ああ、それわかるなぁ」と楽しく共感でき、広くみんなに楽しんでもらえるような広告を期待しております。
【参考URL】
・コーポレートサイト https://www.meiji.co.jp/
・きのこの山・たけのこの里 ブランドサイト https://www.meiji.co.jp/products/brand/kinotake/
・きのこの山・たけのこの里 50周年サイト https://www.meiji.co.jp/products/brand/kinotake/cmp/50thanniversary/?link=kii25051501
※ meijiロゴは、上記データ内のロゴ規程(PDF)から取り、規定に基づいてご使用ください。
※ 商品パッケージ及び商品ロゴは改変することなくご使用ください。
賞について
● OAC学生広告大賞 OAC賞の中から1作品(賞状・副賞)
● OAC賞 グラフィック部門、映像部門より各1〜3作品(賞状)
● 課題提供企業賞 グラフィック部門、映像部門より各1作品(賞状・副賞)
※その他、各企業様より追加で賞をお贈りする場合もあります。
審査員
OAC賞選考委員会ならびに各企業の担当者の方。
発表
審査結果の発表は2026年1月には、当サイトにて発表予定です。
受賞された方にはサイト発表前の12月下旬に、直接ご連絡いたします。
授賞式(zoom)
2026年1月16日(金)16 時~17 時30 分
受賞された方とOAC選考委員、各企業の担当者の方をオンラインで結び、開催します。
制作にあたっての注意
・取得した企業ロゴ、商品ロゴなどは本アワードのみの使用としてください。
・撮影を行う場合は、皆さん自身と他者の安全を考慮し、肖像権やプライバシー権などにもご注意ください。
・応募作品はオリジナル作品であり、第三者の知的財産権を侵害していないものに限ります。権利侵害が判明した場合は、受賞発表後であっても受賞を取り消すことがあります。人物撮影の際は、受賞後にWEBサイト等に掲載されることを念頭に置き、その承諾を得たうえで撮影に臨んでください。
・映像作品における音楽の使用は、著作権等の侵害に当らないフリーBGMや皆さんがオリジナルで制作したものとしてください。
・主催者(日本広告制作協会)は、入選作品を自社のウエブサイト、パンフレット、SNS等に掲載するとともに、本事業および公的な目的において公表することができます。
・課題提供企業は、入選作品等を自社のウエブサイト、SNS、パンフレット等で公表することができます。また、万一広告として使用したいとなった場合は、皆様の発表の場として、その利用許諾が成されたものとします(対価の支払いはございません)なお、その場合は制作された方に予め連絡をいたします。
・応募作品の制作や配送に要する費用は、応募者が負担するものとします。
・取得した個人情報は、主催者ならびに協賛企業が本事業の実施に必要な範囲、および関連事業の情報提供のみに利用し、本人の承諾なしに第三者に提供しません。
お問合せ
公益社団法人 日本広告制作協会
〒104-0061 東京都中央区銀座1‐14‐7 銀座吉澤ビル9F
tel : 03-3561-1220
mail : info@oac.or.jp