
三陸鉄道カレンダー2027
宮沢賢治とイーハトーブの「響き」
今年の三陸鉄道イーハトーブカレンダーは、宮沢賢治の生み出したオノマトペや歌、繰返し現れる言葉や方言などの「響き」で構成。
三陸鉄道の車両も登場しています。毎月の「言葉=響き」を味わっていただきつつ、その「響き」が登場する物語や詩も二次元コードからお読みいただけます。
ご応募いただいた皆さま、ありがとうございます。
採用作品ならびに全応募作品をご覧ください。
完成した『三陸鉄道イーハトーブカレンダー2027』は、三鉄オンラインショップ さんてつ屋にてお求めいただけます。
2027年を宮沢賢治の物語に登場した様々な「響き」と、お過ごしください。
1,000円(税込み)+別途送料。A4 中綴じ28p(見開きA3)壁掛けタイプ

各月のテーマと応募作品
1月 『雪渡り』

カレンダー採用作品 内澤 舞子(岩手県)





今月の賢治作品
「雪渡り」 出典:青空文庫
賢治の『雪渡り』では、キツネの子どもたちが人間の子ども(兄妹)を招待して一緒に楽しみます。フレーズの「堅雪かんこ、凍み雪しんこ」は賢治が子どもの頃、実際に耳にしたわらべ歌なのかもしれません。
さあ、2027年の始まりです。今年も歌いながら、楽しみながら歩んでいきましょう。
2月 『ざしき童子のはなし』

カレンダー採用作品 きむら みほこ(東京都)




今月の賢治作品
「ざしき童子のはなし」 出典:青空文庫
賢治の『ざしき童子のはなし』は、ぼくらの方の、ざしき童子のはなしです。から始まり「こんなのがざしきぼっこです」と、4つの「ざしきぼっこ」を紹介しています。ぼくらの方の、と言っているので実際に見聞きしていたお話しなのでしょう。さて、どんな「ざしきぼっこ」に出会えるか、お読みください。
3月 『革トランク』

カレンダー採用作品 青木 陽平(東京都)


今月の賢治作品
「革トランク」 出典:青空文庫
賢治の「革トランク」では、(こんなことは実に稀です。)と9回出てきます。しかも全てが「なんだかなぁ」ということばかり。さて3月11日、あの震災から16年。あの日、鍬台トンネル内で地震に遭遇した三陸鉄道車両は、大船渡の指令室からの無線機で「止まれ」の指示を受けトンネルの中間点で停車。この車両は約3ヶ月半後にトンネルから出され「奇跡の列車」(36-105形)として現在も走行しています。
ちなみに、乗客・乗員ともに無事でした。
4月 『虔十公園林』

カレンダー採用作品 佐藤 央紀(秋田県)




今月の賢治作品
「虔十公園林」 出典:青空文庫
賢治の『虔十公園林』、杉林を植えた虔十が亡くなってから20年ほど経っても、子どもたちは杉林に集い遊んでいます。賢治の「あしたはどうなるかわからないなんて」という詩には、どうなるかわからないなら植えろ、植えろと言っていたり、「農民芸術概論綱要」では、永久の未完成これ完成なりとも言っています。『虔十公園林』では、植えた虔十は既にいなくとも、そこに子どもたちが集うことで完成形となるのでしょう。
5月 『月夜のでんしんばしら』

カレンダー採用作品 二見 裕子(神奈川県)




今月の賢治作品
「月夜のでんしんばしら」 出典:青空文庫
賢治の『月夜のでんしんばしら』では、線路脇の電信柱が行進しています。賢治は「鉄チャン」(たぶん乗り鉄)でもあったようですが、汽車や電信柱を詩や物語に多く登場させています。なお、三陸鉄道の車両は電車ではなくディーゼルカー。電気がなくても走ります。2011年の震災時は停電が続きましたが、エンジンを動力に車内灯や暖房を付け車両内を災害対策本部としました。
6月 『高原』

カレンダー採用作品 長坂 礼(東京都)




今月の賢治作品
「高原」 出典:青空文庫
賢治の『高原』。方言で構成されています。風が吹き渡ると髪の毛が鹿踊りのように立ち上がっています。しかし、よく見る賢治の写真は坊主頭。長髪時代もあったのかな。周りの誰かがそうだったのかな。
7月 『気のいい火山弾』

カレンダー採用作品 北田 史帆(青森県)


今月の賢治作品
「気のいい火山弾」 出典:青空文庫
賢治の『気のいい火山弾』では、「ベゴ」というあだ名の大きな黒い石が、永いこと柏の木の下にいます。このフレーズは、ベゴ石の頭の上の苔(こけ)たちが自分の悪口をはやしたてるのに対して「うまいよ。なかなかうまいよ。しかしその歌は、僕はかまはないけれど…」と、こっちの歌をおやりと歌ったものです。
8月 『風の又三郎』

カレンダー採用作品 びわこまち(神奈川県)




今月の賢治作品
「風の又三郎」 出典:青空文庫
『風の又三郎』の冒頭に出てくるフレーズです。今回は8月に取り上げましたが、実際の物語は9月1日から約10日間のお話。暑い夏ですが、気分だけは「どっどど どどうど どどうど どどう」と、まいりましょう。
9月 『オツベルと象』

カレンダー採用作品 あまのしゅう(神奈川県)




今月の賢治作品
「オツベルと象」 出典:青空文庫
賢治の『オツベルと象』では、オツベルが「のんのんのんのん」とイネコキ機を回しているところに白い象がやってくるところから物語は始まります。カレンダーでは、象を『久慈秋まつり』の山車に見立ててとお願いしていましたが、ホントの象も登場しています。皆さんも『久慈秋まつり』に実際にお出かけになり、山車の大きさを実感してください。
10月 『十月の末』

カレンダー採用作品 吉冨 空華(東京都)




今月の賢治作品
「十月の末」 出典:青空文庫
賢治の『十月の末』のフレーズ、皆さんも子どもの頃やってみたことはありませんか。
物語の子どもたちは、なぜそう聞こえるのかを大人に聞いてみたりしています。
大人の答えもなかなか面白いので、ぜひ全文をお読みください。
11月 『狼森と笊森、盗森』

カレンダー採用作品 山﨑 穂乃香(愛知県)





今月の賢治作品
「狼森と笊森、盗森」 出典:青空文庫
賢治の『狼森と笊森、盗森』では、人間と森が会話しています。
人間は森に伺いを立てながら、森はときおりイタズラもしながら、仲良くなっていきます。
12月 『星めぐりの歌』

カレンダー採用作品 くろやぎ(神奈川県)






今月の賢治作品
「星めぐりの歌」 出典:青空文庫
『星めぐりの歌』は、夏の星、秋の星、冬の星と季節に関係なく様々な星を歌っています。三陸鉄道沿線付近では、久慈駅から足をのばした洋野町にある「ひろのまきば天文台」、北山崎・鵜の巣断崖(田野畑)、碁石海岸(大船渡)なども星がきれいに見られそうです。ぜひ皆さんも12月、そして来年2028年も三陸鉄道で「星めぐり」の旅をどうぞ。
