
1月「アマメハギ」
どこかの「アマメー」は人を動かす
どこかの「アマメー」で一年が始まる
●キャッチコピー制作:輪島中学校1年「アマメハギ」担当チーム
「アマメハギ」は、石川県の輪島市や能登町に伝わる伝統的な来訪神行事です。
「アマメ」とは、いろりに長く座っているとできるタコを指し、それをはぎ取るという意味から「アマメハギ」と呼ばれます。鬼や天狗等、異形の面をつけた若い衆や子どもたちが正月や小正月などに、「怠け者はおらんか」などと家に入り、子供の怠け心を戒めよい子になるようにとの思いが込められています。また、その家の災厄を祓い、幸福をもたらします。2018年11月にユネスコ無形文化遺産「来訪神:仮面・仮装の神々」の一つとして男鹿のナマハゲ(秋田県男鹿市)・宮古島のパーントゥ等とともに登録されています。(参考)文化遺産オンライン来訪神:仮面・仮装の神々
さて、中学生のみんなからは「怖い!」・「トラウマになる」などの意見。輪島では、門前町のものが有名ですが、子どもたちの中から市内大野町でやっているものが一度伝統が途絶えたが(1964年に途絶え、2013年に復活)、中学生が中心になって手作りの鬼の面をかぶって家々をめぐるそうです。また、一人は神主役を務めます。しかし2024年の震災後はまだ復活していない模様。いつかまた、中学生がアマメハギになって家々をめぐる日がくることを願って、子どもたちが書いてくれました。

2月「重蔵神社の豆まき」
雪は静かに降っているが
人の心は燃えるよう
重蔵神社の豆まき
●キャッチコピー制作:輪島中学校1年「重蔵神社の豆まき」担当チーム
1,300年の歴史を誇る輪島の守り神、重蔵神社「重蔵さん」。
毎年2月3日の節分に合わせて伝統神事「追儺祭(豆まき)」が開催されます。還暦の年男らが「ごもっとも!」という掛け声とともに豆や菓子をまき、商売繁盛や無病息災を祈願する、地域の活気に満ちた恒例行事。豆やお菓子のほか、豪華景品が当たるくじ付きの豆まきが行われることもあり、多くの地域住民で賑わうそうです。子どもたちが付箋に記した中に、「命がけ」・「人が多くて動けない」そして、「当たりくじ」もあるのでワクワクするとの声も。なので、心は燃えるんですね。

3月 「如月祭」
いずれ おれも おじじになり
まだら おどる 如月まつり
●キャッチコピー制作:輪島中学校1年「如月祭」担当チーム
石川県無形民俗文化財に指定された重蔵神社の大祭です。
河井町の古当組(数え年48、49歳の男性)によって運営され、毎年3月1日〜7日に行われます。一週間当屋に籠り、精進潔斎して天下泰平・五穀豊穣・氏子の繁栄を祈願する特殊神事です。一日の当屋清祓いから慶賀祭、山起式、献備式など様々な神事が行われます。(一部の神事を除き、一般の方の祭典の見学はできません。)
献備式(けんびきし): 最終日の7日未明に行われるクライマックス神事です。御供米や餅を携えた一行が雄たけびを上げながら夜道を練り歩き、神社に供え物を奉納します。神事の締めくくりには、豊作や氏子の繁栄を祝って伝統の祝い唄「輪島まだら」が唱和されます。如月は2月だけど、明治時代から3月にやるようになったと子どもたちが教えてくれました。
「輪島まだら」を、おじじになって唄い、踊る気満々の中学生。独特な手の振り付けなど、やってみたいと思っているのかな。輪島まだら 重蔵神社 で動画検索してみてください。「いずれ おれも おじじになり…」の理由がわかるかもしれません。
しかし良い「言葉」を見つけてくれたものです。こうやって憧れに近い感情が、ずっと続いてくれたら輪島のこれからも安心と、じんわりと沁み込みました。

4月「桜」
気持ちを一新
春には春の花を
●キャッチコピー制作:東陽小中学校(後期)1年「桜」担当チーム
4月のコピーを書いてくれたのは、町野町地区にある東陽小中学校の中学1年生。町内を流れる鈴屋川沿いにはソメイヨシノの桜並木があり、例年4月中旬頃に満開を迎えます。災害の傷跡が残る中でも鮮やかな花を咲かせ、訪れる人に勇気を与えています。さらに、町内を元気づけたいという2人の女性の発案から「町に1000本の桜を」植樹するプロジェクト「町野八重桜プロジェクト」が始動しています。子どもたちの意見では、「桜の下で、みんなでピクニックをしたい」とか「水面に散った花びらもキレイ」、「入学式」を思い出すという意見も。輪島も毎年、気持ちを一新して前進ですね。

(続く)
